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同窓会会長挨拶


年頭のごあいさつ


同窓会長 N72 ・ NN3 広重康成
 
 皆さん新年あけましておめでとうございます。昨年はコロナ一色で終わってしまいました。誠に残念です。今年は明るい一年になることを切に望みます。
 さて足元の状況についてお伝えしておかなければなりません。
「新3級制度」をご存知でしょうか。これは日本の大手船会社数社が一般の大学卒業者を採用後、自社で船舶職員として教育し海技免状を取得させて士官に登用するという制度です。
 更にもう一つ「新々3級制度」という構想もぽつぽつとくすぶりはじめています。違いは一般の大卒で内定が決まっていない者が海技大学校で実習し海技免状を取得して船会社に就職するというもの。つまり新3級は採用決定後の一般大卒者であり船会社が自社負担・自社船で教育させるのに対し、新々3級は未採用の一般大卒者であり自己負担で海技大学校に行き免状を取って海技従事者になるということです。
もしこれが実現すれば商船高専の存続に重大な影響が出ることは目に見えています。同窓会としてただ指をくわえて傍観しているわけにはいきません。全船協(全日本船舶職員協会)を通じて5商船高専は結束して対抗しなければなりません。私たちには大島商船高専同窓会の延長線上に全船協という骨太の、もの申す組織があることを強く認識して頂く必要があります。
 具体的な全船協の成果をご報告します。文科省が5校商船学科の定員200名のうち実質商船科卒業生は6割しか海運関連に就職していないのだから120名にすべしというプランを粛々と進めていたのですが、全船協会長酒迎(さこう)さんは当時の林芳正文部科学大臣に直接面談し、200名の定員維持継続を取り付けることができました。
またかつての航海訓練所、現在は海技教育機構の練習船実習生から食料費を月3万5千円、年間42万円を徴収する政府案、言葉を変えれば予算削減案が決まるすれすれのところで断固反対を決議し海事関係に詳しい衆議院議員衛藤征士郎先生、地元の衆議院議員岸信夫先生に陳情して撤回に成功しています。
そして直近のトピックスは何と言っても新大島丸の代替新造に予算が付いたことです。今年船齢28年になる大島丸ですが一昨年の2019年11月に全船協の旗振りのもと5校はそれぞれ地元による練習船新造推進期成会を設立し関係者が東京永田町の自民党本部901号会議室に集結したのです。自由民主党海事立国推進議員連盟と自民党文部科学部会高専小委員会が主催する「商船高専練習船更新と教育充実に向けての集会」の場で練習船の代替新造を要望し、要望案通りの決議が採択されました。財務省の宮島政務官と文科省の萩生田大臣に要望書を直接手渡すまでのストーリー作成とそれを実行に移すためのロビー活動を地道に続けて来られたのは前大島商船高専同窓会長であり現全船協会長のN67酒迎さんです。
 実際に予算が付くまでは不安でしたが正式に新大島丸は誕生することが決まりました。これにより現役の学生の皆さん並びにこれから本校で学ぶ新入生の皆さんに新しい練習船を提供できることを心から嬉しく思っています。
 5商船高専は既に創立以来120~140年の歴史を重ねて今日に至ります。海国日本は海運で成り立っていることは今更申し上げるまでもありません。安直な制度で海技免状を取得すればそれでよし、とはなりません。5年半の時間を掛けるのは海という畏怖すべき大自然を敬い、慈しみ、愛する心を育てるために絶対に必要不可欠なかけがえのない貴重な時間であるといえるでしょう。海技従事者として社会人としてエキスパートを育てる商船高専をないがしろにする制度には全船協と一丸となって闘います。
 今年のお正月、晴れ渡った小松港の写真を同窓会副会長のE72宝田さんから頂きました。学生のころに幾度も見た美しい小松の海が広がっていました。今年が皆様にとってより良き一年になりますことをお祈りし年頭のご挨拶といたします。

| 2021.01.12 |